日本人というリスク 橘玲 を読んだ。
・マイホームは不動産投資であり、自分のバランスシート(会社にバランスシートがあるように、各個人で作るとすると)の資産がほとんど1件の不動産物件になってしまう。
また大きな負債も背負うことになる。
「賃貸より持ち家が得」なのは持ち家の方が、迷惑な近隣住民・地震による地盤や建物へのダメージ・不動産価格の下落、天変地異による居住不能などのリスクが高いからである。
不動産投資する場合に、利回りは、ワンルームマンション>分譲マンション>一戸建ての順になる。ファミリー向けの利回りが低いのは「賃貸より持ち家が得」とほとんどの人が信じているので、借り手がいなくて、貸せる家賃が下がるから。(需要がないので、価格が下がる)
つまり、賃貸で借りる側では、ファミリー向けが得になる。
バブル崩壊後の不動産価格の下落済の都市に大型タワーマンションが次々に建てられ、人口が減少しているのに、不動産物件が増えた結果、住宅戸数は総世帯数を大きく上回るようjになって、空室リスクに貸主は悩まされるようになった。
・サラリーマンとはすべての人的資本(働いて金を稼ぐ力)を一つの会社に投資することは、倒産やリスクがないことが前提だが、今はかなりのリスクを負っている。
また生涯年収の3億円は、労働市場に流動性がない日本では、倒産やリストラで、転職可能年齢を超えている場合、人的資本はゼロになる。
・マニュアル通りであれば、誰でも同じ仕事ができるマックジョブと医師・弁護士・歌手などのように代替不可能な仕事をクリエイティブクラスという。
クリエイティブクラスにも拡張可能な仕事と拡張不可能な仕事がある。
拡張不可能とは、労働時間によって、収入が決まる。
アメリカでは、スペシャリストは成果で、バックオフィスは時間で評価が決まる。
そして日本では、成果主義と言って、バックオフィスも成果で評価しようとしたからおかしくなった。
日本ではスペシャリストの評判は社内でしか流通しないが、アメリカだと自分の仕事をできるだけ目立つようにして、個人のキャリアを労働市場で最大化させようと努力するらしい。
マイクロ法人はフリーエージェントのビジネス戦略で、代表取締役一人の株式会社のことで、会社と業務委託契約を結ぶことにより所得を増やせる。(雇用契約のかわりに)(サラリーマン法人のこと)
・世界中に分散投資ができるACWIから日本を除いた株式指数に連動するETF「上場MSCI世界株」(1554)をドルコスト法で買うといいらしい。
・人的資本と金融資本を分散投資するのが良いらしい。
フリーダム
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