運動により脳をアップグレードする方法の本。
方法
運動が脳を強化する以下の方法を学んだ
・ランニングを週3回、45分以上行う → 集中力、自制、記憶力、ひらめき、学力、脳の老化防止(健康)が強化
・筋トレをする → ストレスから脳が守られる、記憶力(エピソード記憶)が強化
・インターバルトレーニング → やる気が強化
理由
これは、脳の以下のことによる。
・神経可塑性(脳がみずからを再編成する)は大人になっても完全には失われず脳が柔軟に変化する
・ランニングなど体を動かす運動をすると、GABAの脳を変えないようにする作用が取り除かれ、脳の再編成をしやすくなる。
ストレスと運動
・ストレスが発生するHPAメカニズムにより、「闘争か逃走か」の反応が起きて、神経を研ぎ澄ませている、集中力を高める。
刺激 → 扁桃体 → H視床下部 → P下垂体 → A副腎 → コルチゾール分泌 → ストレスが発生し身体が反応
ここで問題になるのが、 コルチゾールの血中濃度があがるとさらに扁桃体が興奮し、ストレスがストレスを呼ぶ悪循環が起こる。
・海馬、前頭葉がストレス反応を緩和して、興奮やパニックを止める役割をする。
扁桃体がアクセル、海馬、前頭葉がブレーキとなる。
しかしストレスにより海馬、前頭葉は萎縮する。
海馬は記憶、前頭葉は思考の機能があるので、影響がでる。
・運動をするとその間はコルチゾールは増えるが、元に戻る。
定期的に運動を続けると、運動以外のことが原因のストレスを抱えているときでも、コルチゾールの分泌量はわずかにしか上がらなくなっていく。
・GABAはストレスがかかっている状況下では脳の活動を鎮め、脳細胞の興奮を抑える。
・GABAの抗ストレス作用はアルコール、抗不安薬、運動により活性化する。
・運動をすると脳に新しい細胞(ニューロン)が生まれる。
そのニューロンたちの中に、GABAを放出するGABA作動性ニューロンがあり、ほかのニューロンの興奮を鎮める。
GABA作動性ニューロンは海馬で作られる。
・筋肉は、キヌレニンという脳に有害なストレス代謝物を無害化するので、筋肉を増やすとストレスから脳を守れる。
集中、自制
・運動後数分後にドーパミンの分泌量が増え、数時間続く。
運動はランニングがいい。(ただし、数ヶ月かかる)
・ドーパミンは集中力、自制心を上げる。(報酬系と前頭葉にアプローチして)
・朝に、最大心拍数の70%~75%(つまり、40代なら130~140)となるように30分走る
やる気
定期的に運動する → セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンの分泌量が増える。 → BDNFの生成量が増える。 → 脳で「新しい細胞」が次々作られる → 「意欲低下」「うつ」を防ぐ
BDNFは、以下の能力がある。
・初期段階の細胞の生存や成長を促す
・脳の細胞間のつながりを強化し、学習や記憶の力を高めている
・脳の可塑性を促して細胞の老化を遅らせる
BDNFを増やす運動
インターバル・トレーニング(60秒激しく動いて、60秒休む)を10セット繰り返す。フィットネスバイクが適している。
記憶力
脳は25歳ごろから年に約0.5%ずつ小さくなっていき、海馬は年に約1%ずつ小さくなるが、
週3回の40分の早足でのウォーキングを続けると1年で2%以上海馬が大きくなる。
フラボノイド(プレーンチョコレートなどに含まれる)が脳細胞の新生促す効果がある。
逆に過度の飲酒、高脂肪の食事、バターチーズに含まれる飽和脂肪酸の取りすぎは、新しい細胞を減少させる。
ひらめき
創造性とは、発散的思考(ブレスト)と収束的思考(ブレストの逆で1つの答えに本質的な要素を見抜きたどり着く)がある。
30分間のランニングをするとその後2時間は創造的になれる(主にブレストの能力が上がる)
学力
心拍数を上げる運動をすると学力が上がる。
健康
認知症、脳の老化対策としては、毎日~週5回で30分歩き宇または、週3回の20分のランニング
フリーダム
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