『人がうごくコンテンツのつくり方』読書メモ
高瀬淳也著『人がうごくコンテンツのつくり方』を読んだ。
タイトルからは「アプリやシステムをどう楽しく使ってもらうか」という実践的な設計論を期待していたが、内容はテレビ番組やYouTubeといった“視聴型コンテンツ”が中心だった。
ただし、読み終えてみると「人が動く仕組み」という点では、分野を問わず応用できる本質的な話だったと感じた。
学んだこと①:ヒットの本質は「引き算」
■ ポイント
- ヒット作はシンプルに見える
- その裏では徹底的に「不要な要素」を削っている
- 何を削ったかは外から見えないため、模倣が難しい
■ 考察(具体例)
例えば、アプリやサービス開発でよくある失敗は「機能の足しすぎ」。
悪い例
- 機能が多すぎて何をすればいいかわからない
- メニューが複雑で迷う
- 初回利用で離脱される
良い例(引き算された設計)
- SNSアプリ:投稿ボタンが1つだけ
- 家計簿アプリ:入力項目を最小限に絞る
- ECサイト:購入までのステップを3クリック以内にする
👉 例えば
「多機能な家計簿アプリ」よりも
「レシートを撮るだけのアプリ」の方が継続されやすい
これは、「便利さ」よりも「迷わなさ」が価値になる典型例。
■ さらに踏み込んだ視点
引き算は単なる削減ではなく、「体験の設計」。
- ユーザーに考えさせない
- 判断させない
- ストレスを感じさせない
つまり、「何をさせないか」を決めることが設計の本質。
学んだこと②:流行は繰り返す(人は変わらない)
■ ポイント
- 過去のヒットと似たものが再び流行る
- 理由は「人間の本質は変わらない」ため
- 新しさとは「組み合わせ」や「見せ方」の違い
■ 考察(具体例)
① テレビ → YouTube
- 昔:ドッキリ番組、バラエティ企画
- 今:YouTubeの検証系・リアクション動画
👉 本質
「驚き」「笑い」「予想外」が人を惹きつける
② クイズ番組 → スマホアプリ
- 昔:テレビで視聴者が考える
- 今:スマホで参加・競争できる
👉 本質
「考える楽しさ」「正解したときの快感」
③ 日記・ブログ → SNS
- 昔:個人ブログで発信
- 今:XやInstagramで短く共有
👉 本質
「共感されたい」「誰かに見てほしい」
■ 応用的な考え方
新しいものを作るときは
- 完全オリジナルを目指す必要はない
- 「過去に流行った型」を探す
- 現代のツールや環境に合わせて再構築する
👉 例
- バラエティ番組 × スマホ → TikTok
- ゲーム × SNS → ソーシャルゲーム
全体を通した気づき
■ 面白さは設計できる
- 偶然ではなく「構造」で生まれる
- 人の感情(驚き・共感・達成感)を狙う
■ プロダクト開発への応用
この本はテレビ中心の話だったが、むしろ以下に応用できると感じた。
① アプリ設計
- 機能を増やす前に削る
- 初回体験を極限までシンプルにする
② サービス改善
- 離脱ポイント=ノイズ
- ユーザーが迷う部分を削る
③ マーケティング
- 新しさより「既視感+少しの違い」
- 人間の本能に刺さる要素を使う
まとめ
この本から得た重要な視点は2つ。
- ヒットは「引き算」で作られる
- 流行は変わらず、人間の本質に依存する
当初期待していた「アプリの作り方」とは違ったが、
一段上のレイヤーで「人が動く仕組み」を理解できたのは大きな収穫だった。
むしろ、
機能をどう作るかではなく
「人をどう動かすか」を考えるべき
という視点に立てたことが、この本の一番の価値だったと感じている。
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フリーダム
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